みかんでもっと笑顔になる 「筍で感じる春」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.545
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
桜を見ると春を強く感じますが、それと同じくらい春を思わせるのが筍ではないでしょうか?国内の生産量上位は福岡、鹿児島、熊本、京都、香川…と西日本が多く、大半を占めています。新鮮な筍はアクがほとんどなく、穂先のやわらかさと自然な甘みが魅力。もちろん筍特有のコリっとした食感もたまりません。シンプルにサッとゆでてわさび醤油だけでも、ソテーして塩だけでも格別なおいしさです。
選び方のポイントは、穂先が黄色っぽく、緑色でないもの。緑がかったものは土の上に出て光合成をしてしまっている証拠なので、えぐみが増し、アクも強くなっている可能性が高いです。また、根元の切り口が白く、みずみずしいものを選びましょう。収穫して時間が経つと水分が抜けて乾燥し、切り口の色もアクにより茶色に変色してきます。
生の筍を楽しめるのは本当にごくわずかな期間。ぜひ旬を逃さず存分に味わってくださいね。
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野菜がもっと好きになる 「鉾田市のさつまいもが美味しい理由」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.487
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
私が住む茨城県は、さつまいもの生産量が全国2位を誇る一大産地です。その茨城県内でも一番収量が多いのが鉾田市。メロンの産地としても有名で、初夏に訪れると、生い茂るさつまいもの絨毯と荷台にメロンを積んだ軽トラに出会えます。鉾田市は茨城県の鹿島灘沿岸に位置し、この土地で育てる作物は潮風の影響を受けます。さつまいもを育てる時期になると、鹿島灘特有の潮霧(しおぎり)に包まれ、この潮霧がさつまいもに適度な塩分を与え、皮まで美味しいさつまいもが育つそうです。先日、そんなさつまいもを焼き芋にして販売している農家さんを訪問し、焼きたての熱々を食べさせてもらいました。微かに感じる塩気が甘さの後を追いかけてきて、潮霧が美味しさの秘訣になっていることを実感しました!どんな農産物も、育てる人の技術と地の利が深く影響しているのですね。来週は「焼き芋の品種と旬」についてお話します。
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みかんでもっと笑顔になる 「インゲン豆の日」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.544
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
4月3日はインゲン豆の日。隠元禅師が江戸時代に中国からインゲン豆を持ち込んだと言われていて、その隠元禅師の命日にちなんで制定されました。ちなみに隠元禅師はインゲン豆の他にも煎茶の文化、西瓜や筍なども日本に伝えたという説があります。日本の食文化に大きく影響を与えた方といえますね。
世界中で食べられているインゲン豆は、若いサヤを食べる緑黄色野菜のサヤインゲンだけでなく、成熟した豆を食べる品種が多種多様に存在します。甘納豆や煮豆に使われる金時豆、赤紫色のまだら模様が特徴的なうずら豆、白色で小粒・よく白あんの原料にされる手亡豆など、見た目が全く違ってもすべてインゲン豆。成熟したインゲン豆には良質なタンパク質とミネラル、食物繊維が豊富に含まれていて、乾燥した状態で1~2年の保存が可能。究極の保存食とも呼ばれています。ぜひ様々な食べ方でインゲン豆を楽しんでくださいね。
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果物がもっと好きになる「清見(きよみ)」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.486
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
今年は寒の戻りが影響して、桜の開花が全国的に遅れているようですが、桜が咲き始める頃に出てくる「清見(きよみ)」という柑橘をご存知でしょうか?日本の温州みかんとアメリカのオレンジを交配して誕生した品種で、温州みかんの甘さと、オレンジのジューシーさの良い部分を受け継いでいます。4月以降は、河内晩柑やニューサマーオレンジのような、清々しくサッパリとした柑橘の時期になるので、甘みの強いオレンジ色の柑橘としてはラストバッターとなります。栄養価の面でも優れていて、ビタミンCとカロテンの含有量は、温州みかんよりも多いです。皮が厚くて手で剥きづらいのが難点ですが、8等分のスマイルカットにしてからナイフで皮を削ぐと、食べやすいです。皮の香りも良いので、捨てずに砂糖煮にしてオレンジピールならぬ、清見ピールにすると丸ごと楽しめますよ!今が旬の清見をぜひご堪能くださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「新じゃがとアボカドの塩みかんサラダ」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.543
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
今回は旬の新じゃがと塩みかんを使ったレシピをご紹介します。
「新じゃがとアボカドの塩みかんサラダ」
【材料】(2人分)
新じゃが 中2個
アボカド 1/2個
〇塩みかん(青みかん) 小さじ1/2
〇マヨネーズ 大さじ2
〇ヨーグルト(無糖) 大さじ1
黒胡椒 少々
【作り方】
1.よく洗ったじゃがいもをキッチンペーパーで包む。その上からラップで包み、電子レンジでやわらかくなるまで様子を見ながら加熱する。(目安:500wで3分、ひっくり返してさらに2分程度)
2.アボカドはさいの目切りにする。
3.1の粗熱がとれたらじゃがいもの皮をむき、フォークなどで粗めにつぶす。
4.3に〇の調味料を加えて混ぜる。
5.4に2を合わせて軽く混ぜ、器に盛り黒胡椒を挽く。
新じゃがを使う上に、塩みかん(青みかん)やヨーグルトであっさりと軽めの仕上がりに。アボカドのコクと塩みかんの相性もぴったりです。よければ試してみてくださいね。
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果物がもっと好きになる「フレッシュ棗(なつめ)」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.485
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
今日は、最近出回り始めた新顔フルーツをご紹介したいと思います。棗(なつめ)というと、サンゲタンに入っている赤いドライフルーツが有名ですが、実は棗には大別して2つの品種があります。前述した赤い方は、中国原産で、日本でも古来より生薬向けとして栽培されて来ました。一方、インドナツメは東南アジアが原産で、インドやアジアの南部で栽培されており、生のままフルーツとして食べられます。先日、都内の市場で台湾産を購入してみました。見た目は濃い黄緑色で、大きさは卵をひとまわり大きくしたくらいの球体。皮ごとかじってみると、青リンゴのような爽やかな香りと強い甘味、二十世紀梨のようなジューシーさと上品な味わいに、すっかりファンになってしまいました。中国では、春節に無病息災を願って食べられるほど縁起のよい栄養価も高いフルーツなので、新顔フルーツ好きな方!ぜひお試しくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「パール柑」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.542
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
晩柑がおいしい季節ですね。店頭には様々な品種が並び、今日はどれにしようかな?と選ぶのが楽しくもあります。今回はそんな晩柑類の中でもさっぱり系の「パール柑」をご紹介します。
パール柑は文旦の仲間で、プリっとした果肉とさわやかな香り、ほどよい甘みにバランスの良い酸味、黄色い果皮で上品な風味のカンキツです。品種名は「大橘(おおたちばな)」といい、熊本県では「パール柑」、鹿児島県では「サワーポメロ」という名でブランド化されています。大きさはグレープフルーツくらいで食べ応えがありますが、さっぱりしているのでペロッと一人で一個をあっという間に食べられてしまいます。また、果肉が一粒一粒しっかりとしているので、果汁でべとべとになることもなく、食べやすいのも魅力。じょうのう(内側の薄皮)はむきやすいので皮むきに夢中になってしまうほど。ぜひ旬のこの時期に召し上がってみてくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「新カンキツ:にじゅうまる」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.541
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
次々に新しい品種の開発が進む果樹業界。佐賀県で新たに開発されたカンキツ「にじゅうまる」をご存じでしょうか?見た目、香り、甘さ、果汁、食感、そのすべてが二重丸!と言えるほど上出来なみかんということで、名付けられたストレートな名前がインパクト大。西之香×太田ポンカンの掛け合わせで2017年に品種登録されました。食べ応えのある大きさと爽快な香り、プチっとした食感とジューシーな果汁。甘みと酸味の絶妙なバランスで中晩柑のいいところどりのようなカンキツです。12月下旬から1月ごろに収穫され、その後、1~2か月ほど貯蔵施設にて保管されます。この貯蔵期間を経ることで酸味が抜け、甘みが凝縮したみかんになるそう。「にじゅうまる」はブランド名で、同じ品種で「びぜんユース」という名前でも出回っています。まだまだ希少なカンキツですが、見かけたらぜひ試してみてくださいね。
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野菜がもっと好きになる 「博多万能ネギとアボカドのサラダ」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.484
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
福岡県を代表する野菜のひとつ・博多万能ネギはご存じの方も多いと思います。根深ネギに比べて辛味も穏やかで、カロテンやビタミンCを多く含み、風邪予防の効果も期待できます。今日はそんな博多万能ネギと塩みかんを使ったレシピをご紹介したいと思います。
【材料】(作りやすい料)
・博多万能ネギ‥6本
・アボカド‥1個
・塩みかん(青)‥小さじ1/2
・炒りゴマ‥小さじ1
・米酢‥大さじ1
・白だし‥小さじ1
【作り方】
① 博多万能ネギは、根本を5㎜ほど除いてから小口切りにする。アボカドは皮と種を除いてから角切りにする。
②ボウルに塩みかんと米酢・白だしを入れてよく混ぜ合わせる。
③炒りゴマと①を②のボウルに入れて、サッと和えて完成。
食べきらない時は、保存用タッパーに入れて冷蔵庫で保管し、2日以内にお召し上がりください。青みかんと青ネギの爽やかな香りのハーモニーが、病みつきになる一品です。
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みかんでもっと笑顔になる 「春のカブ」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.540
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
3月が旬の食材のひとつにカブがあります。カブは旬が春と秋から冬の2回あり、春のカブはやわらかさが魅力。一方、秋冬のカブは甘さが魅力といえます。これから旬をむかえるやわらかい春のカブは、サラダにしたり、浅漬けにしたりと生で楽しむこともできますし、まるごと煮込んでもすぐに火が入ってとろりとした食感が楽しめます。さらには葉も青々としていてみずみずしく、栄養価も高いので、こちらもすべて食べつくすのがおすすめです。アクが少なく、独特のうま味があって油との相性がいいので、シラスや油揚げなどと一緒にサッと炒めてご飯のお供に。購入する際はぜひ葉付きで新鮮なものを選んでみてくださいね。また、おすすめなのが干しカブです。薄切りにして小一時間干すだけで、うま味や甘みがぎゅっと凝縮。お味噌汁などに入れてもおいしいので、小春日和の日によければ試してみてくださいね。
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